大人の歯が抜けるのは、老化現象ではないんです！

歯のまわりについた汚れ（プラークや歯石）は、バイキンのかたまりなので、放っておくと歯周病が進行し、歯をささえている骨をとかしていき、歯が抜けていきます。これらの菌の多くは、家での歯みがきで減らすことは可能です。しかし平均的な日本人の８０歳で残っている歯の本数はわずか４本です。さらにショッキングですが、歯みがきをしっかりしている人でも、しない人より歯が抜けはじめる年齢が１０年ほど遅れるだけで、８０歳の時点ではやはり５本程度しか残りません。これは

自宅の歯みがきでは取れない、バイオフィルムと呼ばれる　がんこな菌の層が歯にこびりついて、痛みもなく、本人が気付かない間に歯を支える骨を溶かしていくからです。

食器が汚れるとヌメリがつきますが、そんな感じのものと思ってください。バイオフィルムを定期的にとらないと、お口の中でむし歯や歯周病の細菌（さいきん）が増えていきます。バイオフィルムは、歯医者で専用の器具を使えばきれいに取ることができます。３ヶ月に１回のペースでやれば歯を守れます。

上のグラフで、定期的にバイオフィルムを取った人は８０歳で２５本の歯が残っています。あなたの歯を守るために、歯医者でバイオフィルムを取ってしまいましょう。

（加藤気白）